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2018.6.12

埼玉県の曹洞宗 大願寺新築。基礎工事は現場の検査が欠かせない(伊藤知)

2018.6.12

Category: 本堂新築

埼玉県富士見市の曹洞宗 大願寺様の本堂・客殿・庫裡新築工事が進んでいます。
伽藍は鉄骨造の2階建てで床面積は約547㎡です。

工事は、岐阜県中津川市に本社を構える(株)中島工務店 関東社寺支店にお願いしています。




基礎工事に先行して、3月16日、杭打ち工事を行いました。

境内は河岸の沖積地と台地の境目にあるため、地盤の状況が心配でしたが・・・

設計時のボーリング調査では、地表から17mの深さに、建物を支持できる地盤が確認されました。

17mのPHC杭を31本打設する設計ですが、搬入道路の幅員が十分ではないため、2本に分割して現場に搬入しました。




新築する伽藍は、南北に長い間取りです。

杭打ちを行う前に、伽藍の北端と・南端の直下で試験堀りを行いました。

設計時には、敷地に空き地が少なく、ボーリング調査は1か所しかできませんでした。

そのため、深さ17mの固い地盤が、南側から北側に続いていることを試掘により確認したのです。


その後、杭打ちを行いました。ところが・・・


5~10mの深さで、最大径30cmほどの礫(レキ)岩がところどころで出たため、杭打ちは順調に進まず、すべての杭を打ち終わるために、1週間以上を要しました。



杭打ちが終了した後、基礎と地中梁の鉄筋を組み立てました。

5月10日に、現場で「配筋検査」を行いました。

正確な施工が行われていたため、軽微な手直しを指示しただけで、検査を終えることができました。

5月25日、鉄筋の手直し工事の確認と型枠の検査を行い・・・

 

翌26日、コンクリートを打設しました。



受入検査を行い、現場に搬入された生コンが設計通りの仕様であることを確認し、9本のサンプルを採取しました。

打設後、順次このサンプルの破壊試験を行い、強度を確認していきます。

そして、いよいよ打設開始。
南北に細長い間取りなので、ブームが26
mのポンプ車が用意されました。

「迫力ありますね」と、住職も顔を輝かせていらっしゃいました。


   

打設作業には、左官、型枠大工、鉄筋工なども顔を揃えます。

やり直しのできない作業なので、現場には緊張感が張り詰めています。

中学校が隣接しているため、生コン車の搬送経路では、警備員が目を光らせました。

当日は気温がかなり高くなり、汗だくの作業になりましたが・・・日没までに終える必要があります。

体力はもちろん、集中力の勝負になりました。

   
遠隔地の現場では、コンクリート打設の時期は、泊りがけの工事監理になります。しかし・・・目視による検査や確認は欠かすわけにいきません。

6月末には、鉄骨の建方を予定しています。

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