スタッフBlog

2019.9.3

静岡県磐田市 木をふんだんに使う「認定こども園」建て方開始(伊藤知)

2019.9.3

Category: 認定こども園

静岡県磐田市 圓通福祉会の認定こども園「広瀬こども園」新築工事が進んでいます。

園舎は木造二階建てで準耐火構造、床面積は約1200㎡です。
昨年6月、設計事務所4社による指名プロポーザルコンペが行われ、設計を勝ち取りました。



工事は、入札の結果、掛川市に本社を構えるコスモ建設株式会社にお願いしています。

 

今年の3月から解体工事を開始
非常にタイトな工程に加え、「猛暑」と「台風」に悩まされる日々が続きましたが・・・

現場の努力の甲斐あって、7月末から建て方に取り掛かることが出来ました。




現在は、1階の建て方がほぼ完了したところです。

園庭に面した回廊テラスもカタチになってきました。
回廊テラスの柱は桧。床板・外壁、軒天の化粧垂木は杉の無垢材を使用します。

ところで。。
この園舎は45分準耐火構造だというのに、こんなにふんだんに木材を使い、表しにできるのは何故か??

それは、「燃えしろ設計」による構造材の断面検討を行っているからなのです!

断面が大きな木の柱・梁は、火災で燃えても表面が炭化し、燃焼が内部に進みにくい性質があります。

そこで・・・
柱や梁の断面 ≧ 構造上必要な断面+火災で燃える「燃えしろ」
にすることで、45分準耐火構造を実現しているのです。


「燃えしろ設計」は・・・
をふんだんに使った園舎で、子供たちがノビノビ成長できるチャンスが増やしてくれました

 



建て方に先立ち、木材納入業者(株)スカイにて木材検査を行いました

今回は、「桧の無垢材」だけでなく「杉の大断面集成材」が随所で活躍します。
また、直径30cmを超える「磨き丸太」や「枝付き丸太」も使うので、一本一本チェックしました。


 

見せ場のひとつである「トラス梁」の材料・加工検査も行ないました。

大きく湾曲した「トラス梁」は、遊戯室(
幅11m×奥行12m)の大空間を支えます。

実はこの遊戯室、クジラのお腹の中をイメージしたデザインなのです。



仮組みした「変形平行弦トラス」は、
長さ11m、高さが1.5mを超えます。
図面通りとはいえ、とても迫力あるサイズです。
私も童心に戻ってわくわくしてしまいました。



まだまだ難関は続きますが・・・子供たちのために、楽しい仕掛けをひとつでも多く実現したい!
想いをひとつに、スタッフ一同がんばっております。
 

記事一覧