2019.7.16
岡崎市の真宗大谷派 本光寺の本堂。登録有形文化財の耐震改修工事中(前嶋)
2019.7.16
Category: 耐震補強
愛知県岡崎市の真宗大谷派 本光寺で・・・
「国の登録有形文化財」と「市の景観重要建造物」に指定されている本堂及び楼門の耐震改修工事が進んでいます。
楼門の耐震改修工事を先行して進めてきましたが、いよいよ本堂の耐震改修工事に着手。
まずは、瓦と葺き土を撤去しました。
屋根を軽くして、地震時に受ける力を軽減するため、乾式で葺き替えます。
土葺きから乾式に変えると、屋根の重さは980N/㎡から640N/㎡に、つまり約2/3の重さになります。
本光寺本堂の屋根は、面積が約600㎡と大変大きく、さらに屋根勾配が7.2寸と急なので・・・
撤去作業に1か月近くを要しました。
屋根瓦を撤去した後、「割れ」や「剥離(はくり)」など、不具合のあった土壁を落とし・・・
貫と竹小舞が姿を現しました。
菅野企画設計では、可能な限り伝統工法の特徴である「柔構造」で耐震補強を行います。
「柔構造」では、土壁が最も大きな耐震要素です。地震時に本堂の揺れを抑え、地震力を吸収してくれます。
施工に先立ち、礎石(そせき)や土台の再調査を行いました。
その結果、改修が必要と判断した部分をジャッキアップし・・・
礎石が沈下していた部分は基礎を造り、石の据え直しを行います。
また、外周部の土台はすべて取り換えることにしました。劣化がかなり進んでおり、部分的な対応では難しいと判断したためです。
脚部の劣化の激しい柱には、50cm~1mの新しい桧柱を「根継ぎ」します。
耐震改修工事では、解体が進むにつれ、事前の調査では確認できなかった不具合も姿を現します。
そういう時は、できるだけ素早く対処方法を検討し、決断する必要が生じるので、設計士と監督、職人の経験と知恵が試されます。
「国の登録有形文化財」と「市の景観重要建造物」に指定されている本堂及び楼門の耐震改修工事が進んでいます。
楼門の耐震改修工事を先行して進めてきましたが、いよいよ本堂の耐震改修工事に着手。
まずは、瓦と葺き土を撤去しました。
屋根を軽くして、地震時に受ける力を軽減するため、乾式で葺き替えます。
土葺きから乾式に変えると、屋根の重さは980N/㎡から640N/㎡に、つまり約2/3の重さになります。
本光寺本堂の屋根は、面積が約600㎡と大変大きく、さらに屋根勾配が7.2寸と急なので・・・
撤去作業に1か月近くを要しました。
屋根瓦を撤去した後、「割れ」や「剥離(はくり)」など、不具合のあった土壁を落とし・・・
貫と竹小舞が姿を現しました。
菅野企画設計では、可能な限り伝統工法の特徴である「柔構造」で耐震補強を行います。
「柔構造」では、土壁が最も大きな耐震要素です。地震時に本堂の揺れを抑え、地震力を吸収してくれます。
施工に先立ち、礎石(そせき)や土台の再調査を行いました。
その結果、改修が必要と判断した部分をジャッキアップし・・・
礎石が沈下していた部分は基礎を造り、石の据え直しを行います。
また、外周部の土台はすべて取り換えることにしました。劣化がかなり進んでおり、部分的な対応では難しいと判断したためです。
脚部の劣化の激しい柱には、50cm~1mの新しい桧柱を「根継ぎ」します。
耐震改修工事では、解体が進むにつれ、事前の調査では確認できなかった不具合も姿を現します。
そういう時は、できるだけ素早く対処方法を検討し、決断する必要が生じるので、設計士と監督、職人の経験と知恵が試されます。