設計行脚設計行脚

2020.1.14

滋賀県長浜市の真宗大谷派 明楽寺の本堂耐震改修 土壁補修中(東松)

2020.1.14

Category: 耐震補強

滋賀県長浜市の真宗大谷派 明楽寺で本堂耐震改修工事が進んでいます。

工事は滋賀県甲賀市の(株)片岡工務店にお願いしています。


屋根瓦の葺き替えが終わり・・・外壁の改修に取りかかったところで問題が発生しました。

外壁のトタンを剥がし、姿を現した土壁。
傷んで崩れた部分を補修し、下塗りを始めるつもりでしたが・・・
しっかりしていると思っていた壁を押すと、ぐらぐら動きます。



不審に思い、壁の一部を崩してみると・・・

本来は、貫と縄で締め付けてあるはずの竹小舞が、所々貫に釘打ちされているだけでした。


竹小舞を貫に釘打ちするだけでは、直ぐに外れてしまいます。



しかも、壁は縦横に大きく、何度も塗り重ねられていた為・・・
土の重みに耐えかねて、小舞ごと外にふくれ出していたのです。


そこで、外壁全体を丁寧に打診し、浮いている部分を掻き落としました。




対策を練った結果・・・

既設の貫の位置に合わせて屋外側からも化粧貫を設け、両方の貫で壁を挟み込むことにしました。
これで、外壁は外にふくらみ出さないはずです。

本堂は伝統工法による耐震補強を行っているので・・・
この土壁は地震力に耐える重要な耐震壁です。
見栄えだけでなく、構造的にも的確な改修を施す必要があります。


改修工事を設計する前に、詳細な現況調査を行うとはいえ限界があります。

解体して初めて、不具合が発覚することも多いのです。
そういう場合は、建設会社と相談しながら、臨機応変に対応する必要があります。

記事一覧