スタッフBlog

2018.1.16

日本建築の玄関の屋根。デザインあれこれ(川島)

2018.1.16

Category: 知って得する和の技

日本建築の玄関にはいろいろな屋根があります。

現在設計中の名古屋市内のお寺は、唐破風屋根。関取の大イチョウはこの形をまねています。
2017年11月、複数の設計事務所間でアイデアコンペが行われ、弊社の設計が採用されました。

境内には、既に入母屋造りの屋根の大きな伽藍が2棟、建っているので・・・
遠くからでも、玄関だとわかるという点では、唐破風がうってつけだと考えました。




以前設計した、岐阜県多治見市の臨済宗 永保寺の大玄関も唐破風屋根です。
入母屋造りの本堂と切妻屋根の庫裡の間に建っていて、とても目立ちます。
ちなみに、唐破風屋根は日本にしかないそうです。

 

入母屋造り屋根の玄関もよく見かけます。

以前設計した、岐阜市の本願寺岐阜別院、香光殿(教化センター)の玄関は入母屋造りです。
柱や虹梁、木鼻など、屋根を支えている木材は、旧香光殿で使われていた木材を再利用しました。



 

シンプルだけど、デザインによっては威厳が出るのは切妻屋根の玄関です。

人気のクラシックホテル、奈良ホテルや蒲郡クラシックホテルの車寄せはこの切妻屋根です。
威厳を持たせるには、掛け瓦を採用します。
正面に丸瓦を見せる葺き方です。
破風板に反りを入れる必要がありますので、難易度の高い施工技術を要します。





菅野企画設計は、伝統的な日本建築の設計も得意です。
豊富な実績は他社の追随を許しません。

記事一覧