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2018.2.1

神奈川県のお寺より庫裡新築の設計依頼。現地調査と市の窓口へ!(福田)

2018.2.1

Category: 客殿・庫裡新築

神奈川県のお寺から、客殿・庫裡建て替えのご相談を受けました。

客殿・庫裡は、参拝者の集う部屋、接待する施設、住職家族の住宅を兼ねる伽藍です。
お寺を運営していくためには、欠かすことができません。

早速、所長の菅野がお寺へ伺い、設計を依頼されました。


次は私たちの出番です。リーダー前嶋と二人で現地調査に伺いました。

すると、
境内は自然の中にあり、建物の周囲には、なんと高さ10mほどの石の壁がそびえていました!




どうも石積みで造った擁壁のようです。

歴史のあるお寺ではよく見かける景色ですが、市の条例では『がけ』として扱われます。

そして、高さ3m以上の『がけ』の近くに建物を建てる場合は、条例にのっとり、万が一、がけ崩れが起こっても建物や人命の安全が確保できるような計画をしなければいけません。




↑『市建築基準条例』より抜粋

では、「がけ崩れによる被害を受けるおそれのある部分」(がけからの離隔距離や高さ)はどのように検討すれば良いのか。

市の窓口で尋ねると、「設計者判断に任せます」という回答!
ところが、任せると言いながら、目に余る計画の場合は指摘を出すとのこと…。

仕方がないので、明確な規定を示している横浜市の条例をもとに配置計画を検討することにしました。

建築計画を進めていると、さまざまな法の規制を受けますが、行政によってその判断はさまざま。設計者泣かせの現実です。

設計依頼を受けたときは、先ず現地確認と行政の窓口へ!を肝に銘じています。

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