2018.11.6
今年は高知県へ スタッフ全員で研修旅行の1日目(川島)
2018.11.6
Category: トピックス
10月23日、24日は菅野企画設計恒例の研修旅行。
年末に向けて大忙しの毎日ですが・・・スタッフ全員で、名古屋小牧空港から高知県日本建築研修の旅へと飛び立ちました。
1日目は、
①吉良川町の街並み(重要伝統的建物群保存地区)
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②安芸市の街並み(重要伝統的建物群保存地区)
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③土佐国分寺 (本堂:国指定重要文化財)
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④土佐神社(本殿、拝殿、鼓楼、楼門:国指定重要文化財)
というスケジュール。
吉良川町は、ウバメガシを使った良質な炭(土佐備長炭)を産出するため、江戸時代より繁栄しました。
台風銀座とも称される高知県。風雨にさらされる建物を長持ちさせる為の工夫が独特の街並みをつくっています。
街並みの大きな特徴を3つ上げると・・・
①右瓦と左瓦
建物の棟を挟んで北側に左瓦、南側に右瓦を葺いていること。
台風時は、ほとんどの風雨が東から吹き付けるため、瓦の山を風上にする事で雨水の侵入を防ぎます。
②土佐漆喰
外壁に土佐漆喰を塗っていること。
本漆喰は、コテで塗るときに粘りが必要なので糊を混ぜます。しかし、土佐漆喰は糊の代わりにワラスサを使うため、水に溶けにくく本漆喰よりも雨に強いという特徴があります。
また、塗りたての土佐漆喰はワラスサからアクが出るためクリーム色ですが、太陽の紫外線を受けて白に変色する為、経年変化も楽しめます。
③水切り瓦
強い風雨から建物を守る為に、壁を伝う水を地面に落とす水切り瓦が設けられていること。
その造形は実に美しいのですが・・・瓦職人と左官の両方の腕が良くなければこんなふうにはいきません。
この美しい街並みを支えているのは、腕のいい職人たちなのです。
街並み見学は、現地のガイドをお願いしました。説明の中で、土佐備長炭が京都に送られていることを知りました。
すると菅野が、
「高知には、京の文化が入ってきているんだ。だから、建物のデザインに違和感を抱かないんだね。以前、出雲へ行った時は、全く異なる文化を感じた。やはり、僕たち東海地方の美意識は京都、伊勢が源なんだと思う」
土佐、出雲から京都までの距離は同じくらいですが、その美意識には大きな違いがあることを知り、日本文化の奥深さに思いを馳せました。