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2017.3.2

建物を設計する前に、必ず法規をチェック!(川島)

2017.3.2

Category: 和風住宅新築

「今住んでいる家を建て替えようか?改築しようか?悩んでいます。相談に乗ってもらえませんか?」
岐阜県在住の方から相談を受けました。

そこで・・・
現地を訪れる前にインターネットを使って、敷地の情報を集めました。

ネット上にはいろいろな情報が公開されていて、"用途地域"や"防火指定"の有無、"容積率、建蔽率、高さ制限"等の建築基準法や都市計画法の規制だけでなく・・・地形や地盤強度まで調べることができます。



↑岐阜県がネットに公開している「用途地域等が調べられる地図


調査の結果・・・
敷地は"都市計画区域"の中の"非線引き都市計画区域"にあり、"特定用途制限地域"に指定されていました。

非線引き都市計画区域とは、市街化区域にも市街化調整区域にも指定されていない区域。
特定用途制限地域とは、特定の用途(例えばパチンコ店や工場など)の建築を制限する地域です。

現地を訪ねると・・・
敷地はとても広く、どこまでが敷地なのか?隣地境界線も良くわからないといった様子。
容積率や建蔽率、高さに関しては問題がなさそうです。

ところが・・・
10年ほど前、建物を増築して主屋に接続したのに、建築確認申請を提出しなかったとのこと。
ということは、違反建築!?




事務所に戻って、もう一度調べてみると、
市は、平成22年に新しく"都市計画区域"を指定していますが・・・
この敷地は以前、"都市計画区域外"だったことが分かりました。

建築基準法では、都市計画区域外の"4号建築"は、建築確認申請が不要です。

主屋と増築建物は"4号建築"ですから・・・当時は、建築確認申請が不要だったのです。

今回はどうなるのか?

主屋を新築し増築建物を接続すると・・・
1棟の建物として、現在の建築基準法に対する合法性を問われるので、増築部分を改修する必要があります。

主屋を改築するなら・・・
増築建物と接続したままでも法律上は問題ありません。しかし、主屋が相当老朽化しているため、耐震補強や間取りの変更など大改修が必要です。

どちらにするのか?いろいろな観点から検討する必要がありそうです。

今回はかなり特殊な事例ですが・・・設計に着手する前には、必ず法規の確認!その大切さを思い知らされました。





 

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