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2024.7.16

横浜市の高野山真言宗 天徳寺で本堂耐震改修、桔木の取替えを完了!(川島)

2024.7.16

Category: 耐震補強

神奈川県横浜市の高野山真言宗 天徳寺本堂の耐震改修が進行中です。
工事は、石川県能美市の松浦建設株式会社にお願いしています。

 
「桔木の取替え」は、今回の改修工事で最も難しい工程です!

桔木とは…
寺院などの伝統的な日本建築にみられる部材で、深い軒先を支える為にあります。
 
桁を支点として、内側に丸太を長く伸ばし下に引っ張ると、軒先をはね上げる力が生じます。

この力と軒先の重さ(瓦や木材)が吊り合うことで、深い軒の出が支えられるのです。





改修前の丸太の桔木は細く、鉄骨材で補強してありました。
そこで今回、瓦を葺き替えるタイミングで桔木を太い丸太に交換することになりました。



桔木を太い丸太に変えた方がより耐久性が向上すると考え、住職にアドバイスしたのです。


取りはずした丸太の桔木は末口で直径13㎝~15㎝。鉄骨で補強されていました。


直径21㎝の丸太を1本1本差し込み、固定していきました。


軒先には新たに「切裏甲」を打ち増し、太い桔木が入る懐を確保しました。


桔木の撤去から約2ヶ月…
「切裏甲」が入ったことで以前よりも軒先が重厚になりました。

困難な工程を一つ一つクリアして、桔木取り換えの難工事をやり遂げた現場監督、棟梁や大工には心より感謝です!


7月末には足場撤去される予定なので、屋根全体を見通せる日が楽しみです。

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