完成ギャラリー

木造伽藍木造伽藍

真宗大谷派 明楽寺 本堂耐震改修工事

明楽寺本堂は間口26m×奥行25mの大伽藍です。
屋根は入母屋造りの瓦葺きで、その面積は950㎡(270坪)を超えます。
しかも、築250年と伝わっています。柱や梁にはふんだんにケヤキが使われ、堂内の丸柱は直径49cm、一番大きな虹梁のせいは75cm、天井は5.8mと豪壮な造りです。
「インターネットでいろいろ調べましたが、この本堂の耐震補強を任せられるのは菅野さんしかおらんと思ったんです」
住職と建設委員の皆様から大変光栄なお言葉をいただき、身の引き締まる思いで作業に着手しました。

【伝統構法で耐震補強】
菅野企画設計は、木造本堂の土壁や貫、差し鴨居、足固めを耐震力として生かします。
伝統構法による耐震補強なので、鉄筋コンクリート造の基礎を造る必要がないなど、合理的で経済的です。
  • ■滋賀県長浜市
  • ■施工/(株)片岡工務店
  • ■木造平屋建て
  • ■床面積/660㎡
  • ■2020年3月竣工

ご住職に聞くお客様の声

  • 参道の脇には本堂より古いと言われている鐘楼、蔵そして歴史を重ねた松の大木。風格を感じます。
  • 本堂は間口17.6mの外陣を幅2.6mの広縁がコの字型に囲み、その外に幅1.6mの落ち縁が囲んでいます。
  • 本堂の裏側はトタン張りでしたが、土壁を補修し、見栄えのいい外観に改修。傷みが激しかった垂木や軒材を一新しました。
  • 妻壁の装飾を修繕し、漆喰を塗り直しました。また、破風板の上の登り裏甲は傷みが激しかったので、一新しました。
  • 広縁と落ち縁の床を改修しました。傷んだ板、傷んだ部分だけを取り替え、新しい板は目につきにくいところに張りました。落ち縁奥の2本の柱の垂れ壁に耐震補強の格子壁が見えます。
  • 外陣の広さは81畳です。外陣の両隅に耐震壁を設けました。漆喰を塗り直し、長押の中に間接照明を仕込んだので、堂内が明るくなりました。
  • 菅野企画設計のスタッフ達が小屋裏に登り、床下に潜り構造を詳細に調べました。また、柱の倒れや床の不陸の実測も同時に行いました。
  • 傷んだ柱には根継ぎを施しました。ケヤキの柱なので、根継ぎもケヤキです。菅野企画設計の耐震補強は、決して臭いところに蓋をしません。
  • 屋根は土葺きだったので、乾式で葺き直しました。大棟も箱棟にして、軽量化を図りました。また、台風対策として、JIS規格の防風瓦を採用しました。
  • 外陣の隅に耐震壁を追加しました。この上に既設の桟唐戸を嵌め込み、見栄えが変わらないように工夫しました。
  • 床下に耐震力の高い格子壁を組み込みました。外観の見栄えを変えないことと、床下の通風を確保できる利点があります。
  • 内陣裏の後堂の小屋裏に筋交い、火打ちを設け、水平構面を強化しました。地震力を壁に伝えるために必要な、耐震補強です。
  • 本堂の耐震力を知るため、耐震診断を行いました。その結果を建設委員会で報告しました。この後、一気に機運が盛り上がり、耐震補強工事の設計に進みました。
  • 屋根工事、補強工事の進捗状況を確認するため、住職と建設委員の皆様が度々現場を視察されました。
  • 木構造の専門家、県立森林アカデミーの小原教授に、補強前と補強後の常時微動測定をお願いしました。この測定結果を分析し、設計通りの補強の効果が得られていることを確認しました。

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