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2020.10.13

愛知県の臨済宗寺院で新本堂設計、虹梁・組物そして舞良戸を徹底的に再利用(東松)

2020.10.13

Category: 本堂新築

愛知県の臨済宗寺院で本堂を新築します。

実は・・・

地下一階の上に地上二階建て木造本堂の設計が完了し、工事費の見積りが出たところで、コロナ禍が発生。

「この状況で、これだけの浄財を集めるのは難しい」
急遽、地下を取りやめ地上二階建て本堂に設計を修正することになりました。

建設会社から見積もりをとり直し・・・これで完成!と思いきや

「設計図を見ているうちに、再利用する虹梁の位置を変えたほうがいいのでは?と考え初めまして・・・」は住職。早速、菅野も交え打ち合わせ。

いろいろなアイデアを出し合ううちに
「なるほど!ここならいいですねえ」と目を輝かせる住職。

すると…後日、
「内陣の丸柱や虹梁、組み物も再利用できませんか?」と電話が入りました。

そこで早速、本堂を調査。
内陣は昭和11年に改修されていて、御本尊の前の柱・虹梁・組物だけが漆塗りです。

よく見ると、柱と格天井の芯がずれています。
「本当ですねえ。薄暗いから気が付かなかったなあ」と住職。





「この状態なら虹梁や組み物はそのまま再利用できます。でも、柱は長さが足りないので、根継ぎをするか新しい柱に取り替える必要があります」

「再利用できるならそれに越したことはありません。お願いします」

「本堂解体時に大工に生かし取りをしてもらう事になりますが・・・漆塗りや金箔は剝れる可能性が高いので、再度組み立てた後、仏具屋さんに修復してもらってください」



このお寺では、本堂の舞良戸も徹底的に再利用します。
建具の寸法を一本一本実測し、壁や出入り口にぴったり納まるよう、新本堂を設計しました。

住職の再利用に対するこだわりは、
先人に対する敬意と、歴史の継承、もったいないという気持ちの表れ。

是非実現したいと思います。

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