完成ギャラリー

鉄骨・RC造伽藍鉄骨・RC造伽藍

浄土宗 光明寺 本堂・客殿新築

当初は伝統的な木造本堂を考えていた住職でしたが、浄財の集まり具合に不安を感じた時、「屋根のない伽藍でいいと、頭を切り替えたんです。従来のスタイルにこだわるんじゃなくて、ユニバーサルデザインの本堂を造ろうと」
あまりに斬新な住職の考えに戸惑う檀家もいらっしゃいましたが…。
「完成して一番喜んでくれたのはお年寄りですわ(笑)」
最先端のお考えを持つユニークな住職に触発されて、今までにはない鉄筋コンクリート造の伽藍が完成しました。
  • ■名古屋市
  • ■施工/中村建設株式会社
  • ■鉄筋コンクリート造2階建て
  • ■床面積/669平方メートル (202坪)
  • ■1998年竣工
  • 何もかもが新しいお寺。山門は鉄骨造で、門扉は彫刻家が宇宙をイメージしてブロンズと鉄で作りました。円形の鉄板を中央で曲げた形の鐘楼。その向こう、桃色の土を塗った曲面壁の建物が本堂です。
  • 山門をくぐって、コンクリートの塀に囲まれた参道を歩くと四季を感じさせてくれる草や花に包まれます。参道は緩やかなスロープになっていて、誘導ブロックが埋め込まれています。足の悪い方も、目の不自由な方もお参りしていただけます。
  • 円窓部分が本堂の向拝です。この中に入ると、ご本尊を正面から拝むことができます。何もない砂利敷きの境内には4本の柱が立っていて、参拝者を向拝へ導きます。参道は緩いスロープになっていて、どこにも段差はありません。
  • 玄関には、本堂から続く外壁が湾曲して貫入しています。桃色の壁に穿った開口から応接室、本堂への廊下が続いています。飾り棚はステンレス製の花頭枠。天井は折り上げにして間接照明、床はカーペット、とてもシンプルなインテリア。
  • 本堂脇の8畳二間です。障子を開けると、池の庭と石の庭が見えます。どこからも日常が入り込まない部屋。「本堂は瞑想するところだから光さえ入ってくればいいのです」は住職。
  • 書院は、45畳あります。柱はヒノキのムク材です。天井はお寺らしく格天井ですが、ちょっとひねって菱格天井にしました。照明も天井に埋め込んですっきりしています。
  • 玄関から曲線の廊下を歩くと、先ず水を張った池が見えます。夜になると、この池に反射した照明の光が廊下の天井にゆらゆらと揺れます。知らず知らず、日常の世界から祈りのそして冥想の世界へ至ります。
  • 吊天井に取り付けた照明でいろいろなシーンが設定できます。冥想、法要、コンサートそして結婚式!本堂の形状は八角形なので、御本尊を見上げて座っていると、やさしく包まれているようで心静かになります。それに、壁が厚く、床暖房が施してあるので、静かで快適で・・・住職曰く「本堂は、浄土の具現です!」

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