日蓮宗 蓮照寺 本堂・客殿新築 住職から、本堂の老朽化に伴う建て替えのご相談を受けたのは2012年の秋でした。当時は、本堂だけを建て替え、客殿は築100年を超える庫裡を改修するご計画でした。しかし・・・「本堂だけで時代の要請に応えられるでしょうか。客殿も建て変えて、全伽藍を使いやすくしたほうがいいと思います。工事費は何とか納まると思います」と、アドバイス。その後、打ち合わせを重ねた結果、間口7間×奥行7間のご本堂と、配膳室、寺務室、衣装室、書院を併設する客殿が完成しました。 ■愛知県一宮市 ■施工/株式会社 中村社寺■木造平屋建て■床面積/492平方メートル(149坪)■2015年10月竣工 旧本堂の屋根と同じ寄棟屋根瓦葺きですが、軒を2.5m以上はね出しました。大棟には旧本堂に倣い、鯱を載せました。 玄関は唐破風屋根。本堂の寄棟、客殿の切妻屋根が並ぶデザインです。 内陣は間口3間×奥行2.5間。 外陣は42畳の広さを確保しました。直径36cmの欅の丸柱、彫刻の入った虹梁で囲まれています。外周部は、24cm角、21cm角の桧の柱でがっちり固められています。 本堂は間口7間でエアコン完備、外陣の天井にはスクリーンを収納。快適で多目的に使えるような配慮もなされています。 唐破風玄関を入ると、正面に中庭が見えます。玄関ホールはL形状で16畳の広さ、右手は応接コーナー、天井には旧庫裡の小屋丸太を再利用しました。左手引き戸の向こうは本堂につながっています。 30畳の広さを確保しました。イス席で、48人がゆったりテーブルにつけます。東の窓から明るい日が差します。 書院は12畳の広さ。北と東側の窓から光が入ります。 旧庫裡から活かし取りした丸太梁を検査。再利用できる材を選び出しました。 天然砕石パイルによる地盤改良工事を行いました。本堂だけで54本の柱状改良を行いました。 棟梁は郡上市白鳥の三島さんです。屋根の反り、軒の反りの原寸検査を棟梁の加工場で行いました。 住職と建設委員の皆様に愛知県江南市のいちいまで足を運んでもらい、使用材をご覧いただきました。 本堂は先ず、直径36cmの欅の丸柱から建て始めました。 上棟式には、多くの檀家の皆様が参集しました。参列者全員で棟上げの所作を行いました。 小屋梁の丸太は、伝統的な継ぎ手で接合するだけでなく、火打ち梁で固めました。 落慶法要には、多くの随喜寺院と檀家の皆さんが参集し、盛大に厳修されました。 ▲大きい写真にポインタをのせると白い矢印が出ます。クリックすると次の写真に移動できます。 ▲小さい写真をクリックすると、該当写真が拡大写真として表記されます。 一覧に戻る