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家づくり実例紹介
貴重な木材をふんだんに使用 旧家の古材が活きる家
愛知県
■木造2階建て
■敷地面積/510㎡(約154坪)
■延床面積/228.5㎡(約69坪)
「築80年の生家を改修したい」と来社された50歳代のお客様。
早速、現況調査と伝統木造構法の耐震診断を行いました。
結果は、
○ 予算を大幅に超える大掛かりな耐震補強工事が必要
○ 希望の間取りを実現するための増築をするにも、法律上のさまざまな制約を避けられない
という厳しい内容を報告することに…。
耐震診断の報告から数か月、お客様が出した回答は、
″ 建替え ″
「川が近いから水害が怖いし、鴨居が低いのも気になる。家族で話し合った結果、建替えようということになりました」
さらに、お客様が弊社に出された課題、それは、″思い入れの深い旧家の古材再利用” でした。
水害を考慮した高さ設定
「水害が多い地域だから、浸水しないようになるべく床をあげたい。」
そこで、道路から床までの高さを1mに設定。
玄関までのアプローチを長くすることで、趣ある雰囲気を実現するとともに無理なく段差を解消。
玄関廻りは、銅板葺きの屋根を掛け廻し数寄屋風の佇まいに。
木造軸組工法の9割以上がプレカット材(継手や仕口などの接合部分をあらかじめ工場で加工した材)といわれる昨今。
手刻みにこだわる工務店に工事を依頼しました。
柱や梁の継手、仕口はすべて大工が1つ1つ刻んで加工しています。
自ら選ぶ銘木の数々
工務店の工場に置いてあったケヤキ材を見て「これをどこかに使いたい!」とお客様が一目ぼれ。
玄関の式台と框に採用しました。
さらに、廊下の床板は、今では珍しい本栂(ほんつが)。
「倉庫に眠っている本栂があるから使いましょう!」と工務店の社長一押しの材です。
飾り床の床柱は、松の変木。
銘木店にて、数ある銘木の中からお客様が選んだ一本です。
和室の床柱、玄関の飾り床、一枚板の座卓など、お客様と銘木店へ赴き、「これぞ!」という逸品を選びました。
DK・リビング・和室を、使い勝手良く
「ビニルクロスは剥がれてくるから好きではないので、別の素材にしてほしい」
そこで、塗り壁、タイル、板材で内装をご提案しました。
△ DK 奥はリビング
天井:桧板張り 壁:漆喰塗り 床:栗フローリング
△ リビング
天井:カンボジア松 壁:漆喰塗り 床:栗フローリング
「客が来た時は、リビング単体で使えるようにしたい。」
24帖のLDKは、DK14帖 と リビング10帖 にガラス戸で仕切れます。
さらに、玄関に通ずる廊下から、直接リビングに入れる間取りを考えました。
洋間ながら、窓には内障子。
優しい光が室内を照らします。
また、和室の配置に悩まれていたお客様。
「二間続きの和室は欲しいけど、使わない部屋になりそう…」
そこで、リビングに隣接して配置。
リビングの一部としても使用できます。
歴史を刻んだ旧家の古材を再利用
8畳と6畳の二間続きの和室。
旧家の差鴨居、床の間の地板、仏間の筬欄間を再利用しました。
床柱には和室の意匠に合わせ、花梨を選択。
お客様が銘木店で選んだ1本です。
奥の和室の天井は、定番の竿縁天井。
手前の和室は、リビングの一部として使えるタタミコーナーでもあるので…
遊び心のある葦貼の格天井です。
旧家の踏板天井には、木目のおとなしい綺麗な材が使われていました。
築80年の古民家であれば、松材が使われていることがほとんど、しかし…松には見えません。
取り外して間近で見ても、樹種はわかりませんでした。
そこで、表面を削ってみたところ、外材(輸入木材)の「ニヤトー(南洋桜)」だということが判明!
港に近い地域のため、外材が手に入りやすかったのでしょうか?
地域の歴史を感じずにはいられません。
ニヤトーの天井板は、応接室兼書斎の天井板に再利用。
表面を削ったことで、綺麗な木目がより鮮明に姿を現しました。
壁際には桧の一枚板のカウンターを設けて、書斎コーナーに。
古材の再利用にあたっては、寸法や状態を充分に調査。
再利用する場所を検討し、図面に落とし込みました。
この地域・年代の民家では、松の丸太を使用していることが多いもの。
しかし、この家の地棟には、30cm角の米松材が使われていました。その長さ11m強!
△ 旧家の地棟(棟下にある太い横木)
角材の地棟は珍しく、又、旧家の屋根を支えていた材なので、できれば再利用を・・・と考えましたが、周囲は住宅地で道幅も狭く、とても、11mもの長物を運び出すことはできません。
(当時はかなり開けた場所だったのかもしれません)
再利用できるところを検討し、5m分だけカット。
階段室、壁際の化粧梁として再利用しました。
階段ホールは屋根形状を活かした勾配天井。
階段板、階段手摺、天井板はすべて桧の無垢板です。
お客様がウッドワンのショールームで「デザインウォール」をご覧になり…
その表面加工が気に入ったと、トイレの腰板に採用決定。
しかし、その商品はパイン材なので、インテリアと少々ミスマッチ。
そこで、桧材にチョウナ掛けの表面加工を施すことに。
一点物のデザインウォールとなりました。
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