コラムColumn
2024.12.20
菅野企画設計 伊藤絵です。
何かと生活感が出がちな洗濯機。
出来ればおしゃれにスマートに見せたい、または隠したい…そんなときに直面した洗濯機置き場問題について以下の項目をお話しできればと思います。
・我が家(賃貸)の洗濯機置場の問題点
・今ある環境で大き目の洗濯機を置くにはどうしたらいいのか…
・問題のある洗濯機置場にならないためには…
を語っていこうと思います。
現在の私の住まいは賃貸マンション。
エレベーターが付いた一般的な鉄筋コンクリート造の建物です。
さて、我が家の洗濯機置場はじつは脱衣室にはなく、廊下に配置されています。
奥行740の収納の中に納まる形で800巾の防水パンが設置されています。
動線上にある洗濯機を隠したい!という設計者の心遣いは大変ありがたいのですが…
前面に扉がある関係で有効幅は710…(;'∀')
さて、この洗濯機置場。
実は「縦型洗濯機」であれば何の問題もなく設置可能。
ただ…ここに「乾燥機能付」の洗濯機を置こうとした時。
縦型もドラム式も置くことが出来なかったのです…(;'∀')
それはなぜか…
収納の中にあるせいで、防水パンからせり出してくる洗濯機本体と扉がぶつかってしまうのです…。
ひたすら薄型の乾燥機能付洗濯機を調べましたが…縦型もドラム式も私の調べる範囲では置けそうなものが見つからない…
どうにかしておきたい…
これは簡単。扉を取ってしまえばOKです。
ただ、これはたまたま扉が引違い戸で金具も何もなかったから…もしクローゼットドアだったら外すのは躊躇したでしょう。
また、扉を外したとしても前面スペースが狭くては使いにくいだけなので、あらかじめ前面スペースの確認が必要です。
さらに、外した扉を収納する場所の確保も忘れてはなりません。
洗濯機置場には必ず設置する「防水パン」
サイズは主に3種類あり多少の差はあれどどのメーカーもほぼ同じ寸法です。
奥行は全て640で統一。
幅が640、740、800の3種類あります。
最近の洗濯機は大型の物でも640×640の正方形の防水パンに納まるように設計されているようです。
ただ、これは足元だけの話。
防水パンに入る…とは言っても、本体上部は大きくせり出しています。
特に「ドラム式洗濯乾燥機」は奥行きが巾600奥行720といったように前面に張り出す機種がそのほとんどを占めています。
洗濯機売り場の担当者の方も「ひとつ入らなかったら大体入らないと思ってもらった方がいいです。どのメーカーも同じような寸法なので…」と言うほど…
つまり…洗濯機置場に扉をつけたい&ドラム式洗濯乾燥機を使いたい場合は…
壁と扉の間の有効寸法を750以上確保!すれば、現状ラインナップされている国内メーカーの洗濯乾燥機は設置できそうです。
縦型の洗濯機や、洗濯乾燥機は奥行きがもう少し小さい670程度のサイズもあるので、ドラム式には興味ない!!という方は有効700あれば入りますが、場合によっては商品選択の幅が狭まるかもしれません。
洗濯機を隠して見た目すっきり…を目指したのに奥行きが足りなくて結局扉をはずした…なんてことが無いように。
見せない収納はしっかりと寸法を確認してから計画しましょう。