コラムColumn
2024.4.30
千葉県で茅葺民家の古民家リノベ進行中!小屋組を活かしたインテリアに(植松)
千葉県で古民家リノベーションの設計が進行中です!
建物は、茅葺(現在は銅板でカバーされています)の木造平屋建て48坪(約160㎡)。
建築年代は不明‥とのことですが、
明治19年には、すでに登記されていたそうなので、明治初期~江戸期の建物と推察されます。
その後、何度も手が加えられており、
構造が脆弱に改修されてしまったような箇所も見受けられます。
そのため、新築当初の姿を想像しながら、最も構造的に安定する計画を練っています。
茅葺の民家は農家の場合が多く、
家の半分は農作業用の土間になっていて、小屋組まで吹き抜けになっているのが一般的です。
このお宅も、室内こそ洋間に改修されていましたが、
小屋裏には、茅葺き屋根を支える叉首(さす)組構造がひろがっていました。
梁材にはうねった松材が使われており、黒々として歴史を感じさせます。
さらに、茅を固定している屋中竹や垂木竹と呼ばれる竹材は、
囲炉裏で燻されたのでしょう、赤黒く変色していました。
こういった竹を総称して“煤竹”といい、茅葺民家を解体しないと入手できない高級竹材です。
「茅葺民家の最大の魅力はこの小屋組だから、是非インテリアに活かしましょう!」
川島と検討を重ね・・・
お客様を迎える取次の間と応接室の小屋組を現しにすることにしました。
耐震性のことを考えると、茅と煤竹をそのまま残すことができないため、
黒々とした松丸太の小屋組を室内に表し、煤竹は化粧材として再利用することにしました。
取次の間と応接室境の建具上部をオープンにすることで、
吹き抜け空間をよりダイナミックに見せるデザインです。
イメージ図をお客様にお見せすると・・・
「すごい、ショールームみたい!」
「法事の時に、ワンルームとして使えるようにしたらいいかも」
「取次の間が畳敷だから、応接室も畳にしたほうがいいのかな?」
図面とイメージ図を見ながら、思いを巡らせるご夫婦・・・。
「間取りについて、ふたりでじっくり検討してみたいと思います!」
お客様のご要望を受け・・・次回の打合せは1か月後になりました!
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