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2023.1.10

「物がちらからないすっきり生活」を実現する「収納率」のおはなし(伊藤絵)


「物がちらからないすっきり生活」は…物を増やさないだけでは実現できません。

より重要なのは、収納場所がいかにバランスよく、必要な量確保されているのか。


△キッチン裏にパントリーを設けた例:
お子さんが小さいうちは子供用クロークとしても役立ちます。



その指標となるのが「収納率

収納率とは、家の中に確保されている収納場所の面積割合のことです。

一般的には、床面積の10~15%が望ましいと言われています。

 


試しに、偶然ポストに入っていたチラシの間取りで収納率を検討してみましょう。
(収納面積に影響のない範囲で間取りを一部変更しています)


2階の各個室には5~6帖の部屋に対して1畳程度の収納が確保されているので、
「収納率」を達成しているように思えますが…問題は1階。

20帖のLDKに対して収納が1.7㎡とやや控えめ。
20帖は約33㎡なので、10%としても収納は3.3㎡は必要な計算です。

あくまで目安なので、各家庭のライフスタイルによってこの数値は前後するとはいえ…
10%を下回る「物がちらからないすっきり生活」は実現しにくくなります。

さて、改めて間取りを見てみましょう。


建物全体で見ると「収納率」は9.1%です。

家全体でみても収納場所が不足しているうえに、2階に偏っているため…
家族が集まるLDKまわりや、玄関まわりといった1階の収納に不安があります。

さらに、1階の収納場所のうち、下駄箱を除いた面積は1.7㎡と畳1帖分しかありません。

ここにおもちゃや日用品のストック、掃除道具などなど、
1階で使うありとあらゆるものを収納しなければならない…!!

そう考えると、収納場所が足りていないことが分かるかと思います。



△玄関にシューズクロークを設置した例。
ベビーカーや外遊びのおもちゃ、ストック品、災害用バッグなども収納出来ます。


菅野企画設計の設計なら、収納を増やすために間取りの変更をご提案するのですが…

家の新築を計画される際は、「収納率」の検討もお忘れなく。

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