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2019.3.26

古民家は耐震改修と一緒に断熱改修を。居心地良さを造る工夫(福田)

最近、古民家の耐震に関するご相談を数多くいただきます。
現在も、稲沢市と名古屋市で、それぞれ築80年の古民家改修の設計が進行中です。

築80年ともなると、断熱材が施工されていることは、まずありません。
開放的で風通しの良い造りなので、夏は涼しく過ごせますが、冬はとても寒い!ことを考えると、耐震改修工事と一緒に、断熱改修も行うことをおススメしています。

 

床下の断熱は、
新築の場合、基礎立ち上がり壁の内側に断熱材を貼り付け(基礎断熱)、
気密パッキンや気密シートを施工して、床下に冷えた空気が侵入しないようにします。




しかし古民家は、
土台や柱が礎石の上に載っていることが多いので、基礎断熱はできません。
そこで、根太の間に断熱材をはめ込み(床下断熱)、
その上にポリエチレンシートを敷き込むことで、床下の冷えた空気が室内に侵入しないようにします。




天井は、天井の上に断熱材を敷き込む、もしくは屋根の垂木の間に断熱材をはめ込むのは、新築も改修も同様です。




さて、残るは外壁の断熱です。

新築の場合は、壁の中に断熱材を充填する(充填断熱)方法が、一般的です。




しかし、古民家の外壁は土壁が塗ってあることが一般的なので、充填断熱はできません。

そこで、耐震要素として大切な土壁を残したまま断熱材を貼り付ける、外断熱を採用しています。




外断熱は、建物の外側を断熱材ですっぽりと包み込む方法です。
そのため、柱や梁が外壁に隠れ、見た目が変わります。

とは言え、採用する仕上げ材によっては、和風のデザインを継承することが可能ですし、室内には、歴史を重ねた差し鴨居や柱が露出するので、古民家ならではの雰囲気はそのまま残ります。

菅野企画設計では、古民家の良さを残しながら、居心地良い室内をつくる工夫を重ねています。

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