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2019.2.26

名古屋市で床面積70坪の和風住宅。木材は大工が手刻みで!(植松)

名古屋市で和風住宅の新築工事が始まりました。
木造二階建て、床面積は約230㎡(70坪)です。

お客様のご希望は・・・
木材をプレカット工場で加工するのではなく、大工が刻んで組み立てる家。

最近では、そんな家が造れる建設会社はめっきり減っているため・・・
今でも手刻みにこだわる、愛知県江南市の松井建築株式会社に工事を依頼しました。

お客様に同行していただき、木材検査を行いました。




松井建築の2棟の資材置き場には、構造材や造作材、銘木類がぎっしりと保管され、
まるで材木屋のような質と量です。

「在庫の中でも、これぞ!という材を使いますよ」
松井社長も意気込んでいます。


用意してくれた木材を一通り確認した後、工場を歩いていると・・・

「この欅の板、なんかいいなあ」ご主人がポツリ。




「木の良し悪しは、僕にはわからないけど・・・杢目が好きだなあ。玄関に使えない?」

「それなら式台ですね。設計図には桧の一枚板を指定していますが・・・欅に変えると重厚感が出ます。でも、工事費は高くなりますよ」

しばらく悩まれた後・・・「うん、使おう!」


その後、松井建築が近くで工事を進めている瓦ぶき屋根の住宅を見学しました。

いぶし瓦の一文字葺きです。

「普通の日本瓦葺きは好きじゃないんだよ」と、平板瓦を選んだご主人でしたが・・・

「あの瓦すごくすっきりして、いい感じだったなあ。普通の瓦となにが違うの?」

「一般的な日本瓦の軒先は、小口に円形の蓋が付いた万十軒瓦ですが・・・
あの家には一文字軒瓦が使ってあったんです。一文字軒瓦には円形の蓋がありません。瓦の軒先を一枚一枚擦り合わせて直線的に葺いていくので、手間はかかりますが、すっきりと仕上がります」


△上の屋根が万十軒瓦、下の屋根が一文字軒瓦
(写真は記事の家ではありません)

「なるほど。いい感じだったなあ」何度も返すご主人。

工事費が追加になることなので、じっくりと考えていただきたいところですが・・・実は、時間に余裕がありません!

先日監督から平板瓦の瓦割の施工図が届いたので、チェックを済ませ・・・
大工が木材の刻みに入ることを了承したばかりなのです。

お客様にご説明すると・・・
しばらく悩まれた末、「よし、一文字葺きにしよう!」

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