コラムColumn
2018.10.2
名古屋市で和風住宅新築。造園も含め500㎡の敷地全体をデザイン(植松)
名古屋市内で和風住宅を新築します。お客様は50歳代のご夫婦です。
相談に来社された当初は・・・
「自分の生まれ育った家を耐震改修したい」それがご主人の希望でした。
築80年のお宅を調査をすると・・・
ご主人の想いが理解できる立派な造りでした。
特に驚かされたのは、小屋裏の地棟。
小屋裏を貫通する丸太の地棟はよく見かけますが、このお宅の地棟は30cm角の角材でした。
製材した木材が高価だった時代に、長さ11mもの角材は貴重だったはず!!
さらに、玄関と取次の踏み天も、色と杢目が通常の松板とは明らかに違います。
△構造調査の様子
なんとかこの家を残したい!
ご主人と同じ気持ちで・・・伊藤、前嶋、大江と4人で構造調査を行い、耐震改修プランを練りました。
しかし、法律の壁が立ちはだかりました。
「そうですか。増築できる面積が制限されてしまうんだね・・・それでは希望の間取りにはならないよね」
残念な様子でしたが・・・
「実は、水害に備えて床も高くしたいと思っていたんですよ。いっそ、改修にこだわるより古材を生かした新築に考えを切り替えたほうがいいかもしれない」そして・・・
「そんな設計はハウスメーカーじゃできないだろうから、引き続きお願いしますね」と、新築住宅の設計をご依頼いただきました。
「新築するのなら・・・塀や庭も造り替えたい」
このお宅の敷地面積は500㎡以上で、名古屋市の緑化条例の規制を受けるため、住宅の設計と同時に造園計画も進めることになりました。
弊社は造園の設計を手掛けておりませんが、信頼できる造園業者をご紹介し、タイアップして計画を進めます。
先ず、造園業者に住宅のデザインやお客様の希望を説明し、
アイデアと概算を提出してもらい・・・意見を交換しながら造園案をまとめていきます。
「祖父と父が庭にはこだわっていて、大量の庭石を購入してきたんですよ。その石をできるだけ利用してもらえませんか」
確かに、庭にはたくさんの景石や飛び石が据えられています。
「実は、この他にも庭石を保管しているんですよ!」
そんな事情を考慮して、石を使った作庭が得意な造園業者をご紹介しました。
現地を確認してもらうと・・・
「これはすごいねえ!」と、庭石の質と量にびっくり。
「いい石がすでに一杯ありますから、費用を抑えて、いい庭ができますよ!」
早速「手がかからない庭がいい」というお客様の希望を叶える造園計画を練ってもらいました。
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