コラムColumn
2016.10.21
木造二階建て二世帯住宅の設計完了 間取りに最適な構造計算(川島)
岐阜県加茂郡の木造二世帯住宅の設計が完了しました。
この住宅は、2棟の建物を渡り廊下棟で繋いだ間取りです。
とても仲の良い親子家族で、玄関や水回りは共用がご希望です。
↑間取りの概略
この住宅のように、木造2階建てと平屋建てがつながる建物を設計する場合は、構造計画上の注意が必要です。
木造平屋建てと2階建てでは、固有周期が違うため、地震の時、揺れ方も違います。そのため、一棟の建物として設計すると、渡り廊下棟が破損する可能性が高いのです。
そこで、渡り廊下棟で建物を構造上切り離し、それぞれの棟が十分な耐震性を持つように設計しました。もちろん、生活に不便はありません。
↑構造概略図
菅野企画設計では、構造計算ソフト「ホームズ君」を活用して、全ての住宅で住宅性能表示 耐震等級2(建築基準法の1.2倍の耐震強度)以上を確保しています。
しかし、構造ソフトの計算に、この住宅のような変型の間取りを入力しても、「OK」が出てしまうので、要注意!構造計算ソフトだけに頼り切るのは、危険です。構造ソフトは便利な道具ですが、想定以外の条件は考慮してくれません。
構造計画は、充分な知識と経験を持った建築士が構造計画を行い、その上で計算ソフトを使うことが必要です。
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