鉄骨・RC造伽藍

真言宗智山派 長福寺  金堂・客殿新築 愛知県稲沢市
「これまでにないお寺を造りたい。人が集まってくるようなデザイン。そんなお寺はあなたしか設計できませんよ」は住職。ここまで言われては、期待にこたえるしかない。
そこで、塔のある外観、宇宙を感じる金堂のインテリアなどなど見どころが多く、境内の段差を有効利用するアイデアを提案しました。
客殿は思い切り明るく、しかし大日如来を祀る金堂は厳かな雰囲気に。トイレは清潔で豪華にして、配膳や寺務室は機能的な配置で設備を充実させたいなど、住職の希望要望は多義にわたりましたが…「大満足です。是非、建築賞に応募してください」と大喜びの様子に、ほっと胸をなでおろしました。
  • ■鉄筋コンクリート造 地下1階・地上2階建て
  • ■床面積/734平方メートル (222坪)
  • ■2009年4月竣工

  • 外観は各方角から魅力的に見えるように配慮しました。北側からは塔、南側アプローチからは本瓦葺きで鴟尾を棟に載せた屋根が見えますが…その間は鉄板葺き。限られた工事費を無駄なく使う工夫です。
  • 玄関へは緩やかなスロープでアプローチします。正面のガラス張りの部屋が客殿。テラスが庭に張り出していて、軽やかなステンレス製の手すりを設けました。アプローチの外壁には木製花頭枠を。
  • 北側の道に塔が面しています。一階のピロティーは自動車の安全祈祷所。独特のカラーコーディネーションは「お寺は目立たなくてはいけません」という住職独特の主張の現れ。
  • 玄関ホールは23畳の広さ。床は、住職の主張で大理石。土足で利用する設計ですが…お参りの方が玄関で靴を脱いでしまう(笑)。向かって左が客殿、右が金堂につながる前室。
  • 明るく大理石張りの客殿は52畳。スライディングウォールで2部屋に区切ることができます。南側の大きなガラス窓から庭を見降ろすのはとても気持ちがいい。庭の向こうには歴史を刻んだ木造本堂が。
  • 玄関ホールの北側には宇宙を金堂前室につながる引き戸。ガラスには火炎を表現した和紙を挟みこみました。オリジナルデザインの和紙をフィリピンの職人さんが制作してくれました。
  • 宇宙を表現した前室。直径約5m、天井の高さは7mあります。内装はブラックに仕上げ、天女のレリーフが壁に舞っています。この宇宙の向こうに頭香をしてもらうスペース、そして金堂へつながる火炎の引き戸。
  • 金堂は、高さ4m(台座含む)の大日如来の座像が祀られています。座像の前は高さ10mの吹き抜け。塔の窓からかすかな光が差し込みます。天井には万灯籠。荘厳な雰囲気を造り出しています。
  • 金堂は36畳の広さ。「最近は大人数のお参りが減ってきたので、堂内は広くする必要はない。それより、少人数のお参りに配慮するべきです」と住職。高さ3mの吊り戸で、堂内を3部屋に区切れるようにしました。
  • 「お寺の便所は清潔で高級感が必要」は住職。全面石張りです。
  • 7m+11m+12m=30mの杭を58本打ち込みました。
  • 現場で鉄筋検査を行いました。鉄筋の寸法、ピッチ、配筋方法をチェックしました。
  • 現場にてコンクリート受け入れ検査を行いました。基礎、柱・梁、床版とコンクリート打設ごとに何度も検査を行いました。
  • 塔は宮大工が腕を振るいました。九輪や水煙はステンレスで造りました。
  • 住職、現場監督、設備工事担当者、設計士が隔週で現場に集まり、打ち合わせをしました。

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