木造伽藍

浄土真宗本願寺派岐阜別院  本堂耐震改修 岐阜県岐阜市
2010年の夏、複数の設計事務所による「本堂耐震改修工事プロポーザル」が行われ、設計の大役を拝命いたしました。その後、鉄骨平屋建て1052㎡の新香光殿新築工事の設計もご依頼いただき、2014年9月に完成しました。香光殿の完成後、本堂の耐震改修工事、境内整備工事に着手し、着工から2年半をもって、全ての工事が完成しました。
本堂は19m×35mという大伽藍です。戦後間もない昭和25年に完成し、念仏道場として長く大切にされてきた伽藍です。
設計に先立ち調査をしたところ、壁は荒壁の上に漆喰塗りの伝統工法でしたが、小屋組みはトラス構造で、経済的な現代工法が採用されていました。耐震補強の計算は、土壁の粘りを耐震力に生かす「限界耐力計算法」を採用しました。この本堂に最も適した補強を模索し、美的で合理的かつ経済的な設計に心がけました。構造計算については、岐阜県立森林文化アカデミー准教授 小原先生に監修していただきました。
先生のレポートは、2016年7月26日の設計行脚(http://www.sugano-k.com/jiin/column/?cat=6)をご覧ください。
  • ■木造平屋建て
  • ■2015年12月竣工

  • 本願寺岐阜別院の境内は約21,700㎡(約6,500坪)と広大です。建物だけでなく、境内全体整備も設計させていただきました。
  • 改修前は、軒が暴れ、屋根が波打ち、漆喰も汚れていました。妻壁の飾りのゆがみも修正し、きりっとした表情を取り戻しました。
  • 本堂の外陣は約300畳の広さがあります。改修前は、椅子席125畳、畳敷き175畳の構成でしたが、今回の改修で椅子席を195畳に広げ、より多くの参拝者が椅子でお参りできるようになりました。
  • 本堂の妻壁を支える柱がなかったため、屋根が下がっていました。4本の支柱を立て、徐風室として利用するアイデアです。
  • 耐震補強に、小原准教授考案の格子壁を採用しました。
  • 土壁と同等の働きをする土壁パネルを大量に使用し、耐震力を向上させました。
  • 大鬼は、丁寧に降ろし、工場で補修して再利用しました。
  • 屋根の土を下し、軽量化を図りました。
  • はね木を追加、調整し、軒先のたれ、あばれを矯正しました。
  • 小屋組みの補強工事の様子を輪番と法要委員会委員長、事務局の皆様に覧いただきました。
  • 改修前の妻壁は、板が割れ、装飾の接合部がはずれるなど、著しい痛みでした。できるだけ旧材を残した補修を行いました。
  • 外部足場が撤去される前に輪番、法要委員会委員長に屋根の仕上りをご覧いただきました。
  • 岐阜県立森林文化アカデミーの小原准教授が改修前と改修後に常時微動測定を行い、補強の効果を実測してくれました。
  • 2016年5月28,29日、耐震改修が完了したご本堂にて、第25代専如ご門主様御親修による親鸞聖人750回大遠忌が行われました。
  • 親鸞聖人750回大遠忌では、多くの参拝者で本堂が埋め尽くされました。

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