設計行脚

2017.10.24

「観光立国」には「寺院和風」の「おもてなし施設」が必要です

Category: 只今設計中

日本ではこれから、少子高齢化と人口減少が進みます。人口ピラミッドが逆三角形になり、若年労働者が減ります。

この状況を考えると、「物づくり日本」を産業基盤にしていては、豊かな経済がなりたちません。

日本政府は今後、「観光立国」を目指すと明言していますが、実際、海外からの観光客はうなぎのぼりに増えています。1000万人が目標だったのに、いつの間にか2000万人を超え、将来は4000万人にと、考えているそうです。

確かに日本は、観光立国に必要とされる魅力的な「気候」「自然」「文化」「食事」、その全てが備わっている世界でも珍しい国です。迎える側の体制さえ整えば、どんどん観光客が増えてもおかしくはありません。

 
最近は「和風建築」というと「数寄屋」「茶室」を連想する方が多くなりました。

実際に、新しい「和風料亭」や「和風旅館」は、「数寄屋」や「茶室」の繊細なデザインを取り入れた建物が一般的です。

しかし・・・
奈良ホテルや日光金谷ホテルは言うに及ばず、老舗料亭には格天井や折り上げ天井、花頭窓など「寺院」由来のデザイン、「寺院和風」が散りばめられています。


 
 
日本人は、「数寄屋」や「茶室」に「わび、さび」のこころを感じます。しかし・・・

はたして、外国の人たちにそれがわかるでしょうか?
細い柱、低い天井、薄い壁・・・

それより「寺院和風」に、より魅力を感じるのではないでしょうか。

なぜ?「寺院和風」の宿泊施設、レストランなど「おもてなし施設」が減っているのでしょう。
 
大きな原因のひとつは、設計できる人がいないことです。

現在、大手私鉄から、和風駅舎のデザイン協力の依頼を受けていますが・・・

どうして弊社に声をかけてくれたのかと、担当責任者に尋ねたところ・・・
思い当たる設計事務所がないので、インターネットで探して、弊社にたどり着いたと告げられました。これが現実なのです。


 


「寺院和風」は日本の宝物です。これから「観光立国」に向けて、ますますその重要性が増していきます。

弊社では今後、「寺院和風」の「おもてなし施設」設計に業務の範囲を広げていくと同時に、これからの日本に必要な「寺院和風」が設計できる若い人材を育てていきたいと思っています。
 所長  菅野良司