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2018.3.27

お寺の総代から、築55年のご自宅の耐震リフォームを依頼されました

2018.3.27

Category: 耐震補強

本堂を設計させていただいたお寺の総代から、ご自宅の耐震リフォームのご相談を受けました。

その建物は大阪府岸和田市内にあり、築55年、入母屋造り瓦葺き 土壁造りの木造2階建てです。

 
3年前・・・
「市に耐震診断をしたもらったんですが、倒壊する可能性が高いと言われまして・・・。菅野企画さんなら、伝統工法に適した診断と本格的な耐震設計ができますよね」

市の耐震診断は、建築基準法の壁量計算で行います。この計算方法は、土壁の耐震性をほとんど評価しないので、伝統的な造りの家は、惨憺たる結果になります。

菅野企画設計では、伝統工法の仕口・土壁の粘りを正当に評価する「限界耐力計算」で耐震診断を行います。
 
耐震診断のご依頼をいただき、早速、川島、植松と3人で調査に伺いました。

そして、丸1日をかけて間取りと天井裏、床下の現況を調査しました。

 
仕口・継手に大きな緩みはなく、土壁の厚みも十分で、大変質のいい民家です。また、地盤も悪くありません。

ただ・・・、和室の天井裏に厚8センチ程の土が!

「この方が家が丈夫になる」と大工さんに言われたそうです。

「限界耐力計算」の耐震診断でも「倒壊の恐れあり」でしたが・・・瓦を土葺きから乾式に葺き替え、天井裏の土を取り除けば、十分な耐震性のある建物になるという結果が出ました。

耐震補強と同時に
・玄関の段差が大きくて危ない。
・西日がキツイ。
・床暖房が全然効かない。
・リビングが少し暗い。
等々を解消したいが、大きな間取りの変更は望まない。とのご要望を受け、アイデアを提出しましたが・・・
お客様の都合で一旦延期。


そして先月、「年内に耐震とリフォーム工事を完了したいので、相談にのってほしい」と連絡が入りました。
 
早速ご自宅に伺うと・・・
「玄関をすっきりした屋根に変えたいんですわ」
以前の計画より大掛かりなリフォームになりそうです。

「ただ、構造に関わることは菅野企画さんに、インテリアデザインは地元のコーディネーターにお願いしたいんですが、できますか」
「可能です」というわけで・・・

インテリアコーディネーターとコラボして耐震リフォームを設計することになりました。


先日、お客様同席で、インテリアコーディネーターと仕事の分担や進め方など、長時間をかけ話し合いました。

これから、慎重にスピーディに設計を進めていきます。
リーダー 東松泰志

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