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2022.3.8

5棟の本堂新築が進行中!彫刻の絵様の原寸図作成作業が続き、作業場は大渋滞(中村)

2022.3.8

Category: 本堂新築

現在、5棟の本堂新築工事が同時に進んでいます。
 
それに伴い、大工さんから「彫刻の絵様の原寸図をお願いします」の依頼が次々と入り・・・
事務所内の作業場が渋滞するほどです。



△壁にも机にもいっぱいの原寸図。窓際には次の描く原寸図の下絵が控えています。

 

菅野企画設計では、虹梁に彫り込む唐草や木鼻、懸魚などの絵様の原寸図を描きます。
 
まずは、下書き。
旧本堂に使われている彫刻の絵様を確認したり、お客様の好みをお聞きしたり・・・
過去に描いた絵様を下敷きにして、原寸サイズの下絵を菅野が描き込んでいきます。

 彫りこむ作業や完成した姿を想像しながら
・丘の部分、谷の部分、しのぎの部分、平坦な部分
 それぞれがどうつながっていくのか?相互の高さに整合性がとれているか?
・溝の幅に無理はないか?
・高い位置に取り付けても見栄えがするサイズや幅なのか?
・隣接する柱や破風とのサイズ感に違和感がないか?
などに注意して、デザインします。




△納得できるまで何度も描き直します。

下絵が完成したら、スタッフがトレーシングペーパの上から清書し、菅野がもう一度手直しして完成。
それを工務店に渡して彫刻作業に進んでもらいます。

 

現在、岐阜県美濃市の曹洞宗 善應寺で圓通堂耐震改修工事が進んでいます。

喚鐘を吊るす腕木を支える持ち送りに彫刻を施すので・・・
菅野に指導を受けながら、絵様をデザインさせてもらいました。
 
モチーフは雲と波です。
 
このお寺には以前、修行僧がいたそうですが、禅宗では修行僧のことを「雲水」と呼びます。
そのためでしょうか。
このお寺の色々なところに雲や波をモチーフにした彫刻を目にします。

中でも大玄関の兎の毛通しの雲、蟇股の波の彫刻は一風変わっていて強く印象に残ったので・・・
このふたつを組み合わせたら面白いのでは?と考えました。



△雲と波がとても印象的でかっこいい


△完成した絵様

雲水が坐禅に打ち込む姿を想像しながらデザインしました。

気に入っていただけると嬉しいです!

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