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2017.2.7

古民家再生、建物をジャッキアップする費用の困った現実(菅野)

2017.2.7

Category: 耐震補強

最近は、古い建物を大切にする傾向が強くなってきました。

古い民家を再生したい!古い建物を移築したい!
以前なら「そんなの新築した方が安くすみますよ」が常識。スクラップアンドビルドが繰り返されてきました。その結果、日本の住宅の寿命は35年!!いくら「この世は仮の住まい」とうそぶいてみても、全く、もったいない!ことをしてきました。そういえば、建築の雑誌は「ニューハウス」「新しい住まいの設計」「新建築」などなど、みんな「新」という言葉を冠していましたよね。

それが最近、古さや刻まれた歴史に価値を見出す人が増えてきたのは、本当にうれしいことです。昔から古民家再生を得意とするわが社にとっては、やっと当たり前の時代が到来したという心境です。

さて、古い建物を安心快適に再生するためには、どうしても耐震補強は欠かせません。
状態のよい土壁が耐震上充分ある場合、新設できる場合は、伝統工法で補強ができます。
この場合は、それほど頑丈な基礎は必要ありませんが・・・
そうでない場合は、鉄筋コンクリート造の基礎を造らなければなりません。建物をジャッキアップして、作業ができる空間を造るのですが・・・これが大工事で、予想以上の費用がかかります。

 


ジャッキアップを低くして、手作業で基礎を造る


厄介なのは、業者によって工事費の見積もりが全く違うという事実です。ジャッキアップの工事費は手間賃がほとんどなので、施工の難易度をどの程度見込むかで金額が大きく違ってしまうのです。

 


鉄筋コンクリート造の建物を基礎ごとジャッキアップ


 


重機が入れるほど高くジャッキアップ


現在、他県で鉄筋コンクリート造建物をジャッキアップしていますが、現地業者の見積もりと、愛知県内の業者との間には何と3倍!の開きがありました。
「べらぼうな見積りだねえ。ワシらは経験が豊富だから、間違ってもそんなにはかからないよ」は、名古屋の業者。実績が多い業者の方が安いのですから、工事を任せる業者を選ぶ場合は、充分注意してください。

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